2020年7月4日・N700S乗車録

 2020年7月1日、ついに東海道・山陽新幹線に新型車両N700Sが登場しました。N700系の名を継ぎながらも、13年ぶりのフルモデルチェンジ車として登場したN700S。

 この7月4日、デビューしたてほやほやの新形式に乗ってきました!

一駅乗車だけで分かる恐ろしく快適な車内

 今回のN700Sの乗り鉄の旅は品川→東京の一区間。今回はあくまでも記念乗車として位置づけ、思い出としてN700Sに乗る、ということを目的としました。

 品川駅の駅構内にはこんなポスターが。新型コロナウイルスの流行により、東海道新幹線も大打撃を受ける中、N700Sに希望を見出さんとするJR東海の心意気が感じられます。

 発車時刻も近いので駅ホームに移動しましょう。目的の列車はまだ先でしたが、その直前に来た列車がまた特徴的な車両でした。

 それがN700系X1編成。今回乗車するN700Sとは異なりましたが、このN700系X1編成は、N700系の量産トップナンバーとして誕生した車両。正確な意味でのN700系第一号とは異なりますが、N700系の廃車が始まりつつある中、このような旧型車両のトップナンバーを見ることが出来たのは幸運でした。

 じつはこの後もっとすごい幸運が来ますが、それはまた別の話。

 そうしてX1編成を見送ったのち、ついに目的の車両がやってきました。

 N700S・のぞみ290号東京行きです。

 品川駅は途中駅であるので、のぞみ号はすぐに出発してしまいます。写真撮影は東京駅でゆっくりするとして、ひとまず車内に入ります。

 入ってみるとガラッガラの車内。乗車している方の人数を数えてみましたが、なんと私含めて3人。たまたま大阪や名古屋方面から東京へ向かうときにN700Sに遭遇した、としか思えない乗客層でした。

 いくらコロナの不安があるとはいえ、外出自粛要請もなくなっており、ましてやデビュー最初の土曜日にこれは…、と思いました。

 しかし、乗客の少なさは車内で写真撮影ができる絶好のチャンス。短い時間で最新の車内設備を撮りました。

 上の写真はN700Sの座席。既存のN700系とあまり変わらないように見えますが、実際に座ってみると快適すぎる座り心地。これはかなりビビりました。

 背面のリクライニングを倒すと座面も一緒に動く仕組みになっているので、リクライニングだけで座るよりもずっと楽な姿勢をとれるみたいです。

 N700Sの設備において最もグレードアップされたのが「各座席ごとのコンセント」。これまでは壁際のみの設置だったのですから、ずいぶん便利になったものです。

 そしてこれまでのN700系とN700Sを大きく違うものにしている設備がこの車内液晶ディスプレイ。大きい画面になったのもそうですが、2段式で非常に見やすい構成になっているのが見て取れます。

 また、各座席に個別にフックが設けられているのも特徴的。N700系ではコンセントと同じく壁際にのみの配置でしたが、N700Sでは各席の乗客が別個に使うことが出来るようになっているのです。

 そんな最新設備に大興奮しながらも、今回はわずか一駅7分の乗車。すぐに東京駅に到着です。

 荷物棚のあたりがぼんやりと明るくなってきました。N700Sには停車駅が近づくと照明が自動で点灯する機能があります。これもまた新しい機能です。

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大人気!N700Sの撮影会!

 そうしてあっという間に東京駅に到着。乗ってきたN700Sは折り返し新大阪に向かうため、車内清掃と出発準備に入ります。

 こうして改めて眺めてみると、エッジの効いた顔がまた凛々しいです。まさに新しいN700系ですね。

 しかし、まぁ、N700Sを目的に撮り鉄に来た人が多いのなんの。この後にやってくる特別な新幹線のこともあり、親子連れも目立って多く、車内よりも駅のホームがずっと「密」な空間に…。なんだか、本末転倒だなぁ…。

 そうは言っても今回はN700Sを撮るためにわざわざ東京駅にまで来たのです。折り返しの出発までの間にN700Sを写真撮影。

 上の写真は1号車の乗務員扉付近であり、N700Sの塗装を印象付けてい3本の青いラインが集合する箇所でもあります。

 また乗務員扉の文字からこのN700Sが“J3編成”と呼ばれるものであり、N700Sの中では3番目に作られた車両ということになります。こういうところも鉄道ファンとしては気になるところです。

 N700Sのために新たに用意されたロゴもパシャリ。金色に塗られた「S」の文字はまさに「Supreme」の象徴そのもの。N700Sを開発したJR東海の理想が込められているデザインとも言えます。

 そうやって夢中で写真撮影しているうちにN700Sは出発準備を整えました。先ほどの1号車のランプが赤から白色に代わっています。

 こうしてN700Sは再び新大阪駅へと向かっていきました。

 以上N700Sの乗車録でした。N700Sは試験用も含めてまだ5編成の小所帯。130ものN700系が走る東海道新幹線ではレア度はまだまだ高いです。

 しかし、いずれN700Sも数を増やしN700系を置き換えていきます。これからはN700Sが当たり前の存在となり、いずれ日常にありふれた存在となっていくのです。

 その時はまた、一駅などと言わず、N700Sでゆっくり遠くまで行ってみたいですね。

 さて、目的のN700Sに乗車したため、本日の目的はこれでおしまいだったのですが、ふと乗降案内板を見たところ「回送983」という非常に気になる番号の列車が…。予定を変更して少し待ってみることに。一体何が来るのやら…

 次回は偶然に訪れた幸運の新幹線のお話です。

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