漫画・CITYの感想

 日曜日は不定期でアニメや漫画の感想を記事に書こうと決めております。今回はあらゐけいいち先生作「CITY」の感想です。

CITY(1) (モーニングコミックス)

あらすじ
 とあるCITYに暮らす自堕落な女子大生・南雲。家賃を払うために南雲は料理店で働きますが、彼女の行動が少しずつCITYの住民たちに影響を及ぼし及ぼされ…。読めばきっと楽しくなる、みんなが主人公のガールズランコメディ!

あらゐイズム全開のガールズランコメディ
 あらゐ先生の出世作といえば「日常」ですが、日常はタイトルとは裏腹のシュールレアリズムギャグで笑いを取ってくる「面白い」漫画でした。独特の絵柄とセンスあふれるギャグで私たちを笑わせてくれました。
 そしてその次回作がCITYです。あらゐけいいちファンの私から言わせてもらうと、大好き。この一言しかありません。

 しかし読んでみた感想は「楽しい」でした。これはあらゐ先生が雑誌のインタビューでおっしゃっていたことなのですが、日常は面白い、CITYは楽しいを目指した漫画だとのこと。

 私からしてみると登場人物たちがやっていることは他のギャグマンガと変わらないかなーと思います。日常と違って強烈なインパクトがない。そんな印象の漫画です。しかしそれをあらゐ先生タッチの絵柄とギャグセンスで面白おかしく見せてきます。
 というより舌ざわりがすごくいい漫画なんですよね。日常が正直に言ってきつ過ぎたというか。インパクトに残りすぎなんですよ。
 だからこそCITYがあっさりテイストだったのは驚きました。本当、読みやすくて今では日常以上に繰り返し読んでいる漫画です。

 まとめてしまえば「普通の日常系漫画をあらゐ先生風にやっている」ですね。なので門戸がすごく広いんですよね。誰でも読めてしまうというか。

 「日常」は実は苦手な人がいる漫画でどうしても人を選ぶんです。そもそも「日常」というタイトルでロボット女子高生の腕が外れるのを許容できるかどうか。読むたびに関門が必ず出現します。
 実際に「だめだ」って人は見ましたもん。

 だからこそCITYで方向転換したのはすごくいい決断だったと思います。

 そして中身。あらゐ先生独特の漫画構成もそうなのですが、一話一話繋がりがあってそれを探すのが楽しい。
 CITYそのものはオムニバスなのですが、一つ一つの話は互いに繋がっていて意外なところで連結するのです。
 例えば「『このチャーハン普通』と言われる」→「料理人としての自信を無くす」などの展開。この二つはそれぞれ別の話として展開しているのですが、改めて読み返してみると実は繋がっていたということが分かります。
 それ1話だけでも面白いのに読み返してくると発見が出てくるのですから侮れません。
 私はモーニング電子版を購入して毎週CITYを読んでいるのですが、たまに出る単行本でキャラクターがふと言ったことの意味を確認出来てはっとさせられたことは何度もあります。
 雑誌で一度見たからと言って単行本がデジャブになるわけじゃない。そんな面白さがある漫画です。

 と言うわけで今回は漫画「CITY」の紹介でした。日常漫画が好きなら絶対に好きになれる漫画です。ぜひ読んでみてください。

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