スターアイランドさんのexe.gameをやる第15回目。今回でようやくMemory.exeのバッドエンドも終わり、スタアイさんのexe.gameのエンド集はすべて紹介したことになります。
次回はMemory.exeのおまけを紹介していきますが、大きな仕事がようやく一つ終わるような感じがしてほっとしています。
それではMemory.exeの最後のエンド「哀愛エンド」と「惨劇エンド」を見ていきましょう。
スターアイランドさんのYouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCcO6BOPrvZ72iFxptHxovzQ
哀愛エンド
この哀愛エンドはいぶき編の戦闘において、戦闘に負けると発生するエンドになります。
まずはいぶき戦で負けることが重要です。「かんたん」でも負けることはできますが、時間がかかります。「むずかしい」や「ゲキムズ」モードにしておくと比較的楽に負けることが出来ます。
またMemory.exeではHPを削ってSPを回復させる技もあるので、それを積極的に用いて自陣の体力を削っていきましょう。
悔しいですが、これもバッドエンドを見るためです。
無事負けました。魔法の無い星蘭町出身の人間とは思えないほどの魔法の使い手です。
いぶき戦で敗北するといぶきが魔法を使えるようになった理由が明らかになります。
なんでも星蘭町にジェンビューが来た時に魔法学の本を落としていったみたいで、それを拾ったとのこと。どうにもダイヤ島から星蘭町への通行は出来るみたいです。反対は魔法が使えないとダメみたいです。
というか魔法がタブーとされている町にそんな本落としちゃだめでしょ。
戦闘に勝って邪魔ものを排除しようとするいぶき、手始めにナイフを使ってまさみを殺そうと襲い掛かりますが…
なんとまめすけくんが身を呈してまさみを庇いました。
いぶきお兄ちゃんを止めるには自分が動くしかない、そう考えたのでしょう。
未来の義理の弟であるまめすけくんを刺してしまったいぶき。いじめっ子二人への復讐の熱も冷めてしまい、彼らを元の世界に返したあと、失意のまままめすけくん達の元を去ります。
何とか蘇生できないかと考えますがもう手遅れ。愛する者を奪われたいぶきの復讐は、また別の愛する者の命を奪うという最悪の形で終わってしまったのです。
そして、まめすけくん永眠。誰かのために命を投げ出せる彼はまさに男の鑑といったところでしょう。
一方の天界サイド。ここでは正規ルートの通常の台詞に加え、上のようなまめすけくんの昇天を暗示するような台詞が流れます。
なんというすれ違いでしょう。
すみれの台詞も若干変化。もうすぐまめすけくんも天国に辿り着き天界で会うことも出来たのかもしれないのですが…。
二人はジェンビューの手によって地上へ強制送還。あまりにも、あまりにも最悪なタイミングでの生き返りとなってしまいました。
スポンサードリンク
そして視点はまさみサイドに移り彼女たちは悪魔のヴェンと対峙。
まめすけくんのことを笑うような台詞を吐きますが、まさみはこれに激怒。
そして、まさみは裏の力を開放しヴェンとの一騎打ちに挑みます。
筐体戦、いぶき戦とはけた違いに強くなったまさみがヴェンに挑みます。皮肉にもヴェンとの直接対決はこのバッドエンドで繰り広げられることになりました。
しかし相手のヴェンも最高クラスの悪魔。HPがまさみの25倍はあります。一筋縄ではいきません。
このヴェン戦では基本的に最強の攻撃技である「神聖無双第一波動拳」で相手の体力を削っていくことになります(どうでもいいけど技名が中二臭い)。ただし消費SPは極めて高く、SP満タンの状態から6回しかこの攻撃が出来ません。たった6回ではヴェンを倒せず、最低でも10回は「神聖無双第一波動拳」をヴェンに食らわせなければなりません。ほかの技も「神聖無双第一波動拳」に比べれば火力は弱く、これらの技を用いてのヴェンの攻略は難しいでしょう。
そこで用いるのが「真・犠牲の魔力」。これはHPを10000消費する代わりにSPを100000も回復させる優れ技。この「真・犠牲の魔力」でSPを回復させながら「神聖無双第一波動拳」を撃っていく。これがヴェン戦の基本スタイルになります。
なお、ヴェン相手に毒は利きません。まさみは相手を毒状態にして毎ターンHPを削れる技を持っていますが、ここでは役に立ちません。気を付けましょう。
そして兄の企みを止めたまさみ。妹のあまりの強さにヴェンは違和感を隠しきれませんが…。
ヴェンはまさみが「完全禁忌魔法」という禁断の魔法を使ったことに気付きます。なんでも高度な魔法使いなら誰でも使えるが、1日もたたずに肉体を急速に衰えさせ植物人間にしてしまうという禁じ手なのだそうです。実際このときすでにまさみも言葉を話せないくらいまでに衰弱していました。
なんだろう。さっきの「神聖無双第一波動拳」もそうなんですが、このバッドエンドだけ飛び抜けて設定が中二臭いんだよなぁ。
そしてヴェンが弱ったところを見計らって、まさみは彼にお守りを押し付け無理やり成仏させてしまいました。
これで世界は救われました。まめすけくんは死んでしまいましたが。
そしてまさみらのもとに辿り着いたダイヤ島メンバーの6人。
時すでに遅し、まめすけくんはすでに息絶えていました。
あまりの非常事態にドロップはジェンビューならまめすけくんを生き返らせることが出来ないかと打診します。
しかしジェンビュー。それは出来ないと断言。
というのもこの蘇生術、生き返らせる側の人間が寿命を20年削らないといけないのだそうです。そしてジェンビューはすでにすみれちゃんと雪子さんで40年分の寿命を削っており、すでに残りの寿命は20年を切っているのだとのこと。
正規ルートでは明らかにされていなかったことですね。すぐに死なないとはいえ自分の人生を短くしてまでタブーを犯し二人の人間を蘇らせた男、ジェンビュー。彼も人の知らないところでとてつもない犠牲を払っていたのです。
そしてまさみと雪子さんが対面します。前世では知り合いだった二人。まさみは喋れないほどに衰弱していましたが、何故か雪子さんには意思疎通が出来ました。というのも…
そう、まさみは手話が出来ます。
雪子さんは第一作Children.exeで発話障害がありましたが、その時はまさみが手話で雪子さんと意思疎通を図っていました。その後雪子さんは成仏された後に天界で姫の地位に着いた時に神様から声をもらい、発話による意思疎通が出来るようになったのです。
しかし、皮肉にもこの場では声を発せられなくなった立ち場がまさみと雪子さんで逆転。雪子さんがまさみの言うことを翻訳する側に立ってしまいました。
このまさみが手話を用いる場面は本当に感動しました。なにせ第一作のちょっとした要素がここで見事に伏線として返って来たのですから。しかも、まさみと雪子、女二人の温かい友情が何気ない形で表現されています。まさか、こんな短い場面でここまで胸を震わせられるとは想像だにしていませんでした。
正規ルートですでにまさみと雪子さんは前世で知り合いだということは判明していましたが、このやり取りを見ると雪子のために一生懸命手話を覚えようとしているまさみの姿が頭に浮かんできます。
まさみと雪子さんの関係が大きくクローズアップされた。本当に重要で切ないシーンでしょう。
まめすけくんが死亡、まさみは衰弱と憔悴しきっているこのメンバー。早く出て気分を落ち着かせたいと申し出ますが…。
すみれちゃんだけは残りたいと懇願。自分と入れ替わるように死んでしまったまめすけくんのそばにずっといたいのだそうです。
雪子さんはその願いを受け入れすみれちゃんにいつでも元の世界に帰ってこれる魔法をかけ、すみれちゃんとまめすけくん以外のメンバーは元の世界に帰ります。
まめすけくんこそ死んでしまったものの、辛うじて世界は救われました。4つのバッドエンドの中では唯一悪魔を成仏させ、人類滅亡を完全に阻止したエンドになります。
あとはすみれちゃんが帰ってくるだけですが…。
すみれちゃんはおそらく帰ってこないだろうと影楓は予想していました。おそらく雪子さんはそのことを見越して初めから元の世界に帰れる魔法をすみれちゃんにかけていないだろうと。たとえかけていたとしても、その場にずっといたままだろうと。
その影楓の予想通り、すみれちゃんは元の世界に帰る気は全くありませんでした。
まめすけくんの亡骸を抱いて、自分たち二人だけの世界にいるのだと。
私はスタアイさんのexe.gameのバッドエンドの中でこの哀愛エンドが最も好きです。というのも、非常に物語としてうまく出来ている。
このエンドのカタルシスというものは何よりもまず、「生きている者(まめすけくん)と死んだ者(すみれちゃん)の立場がほんの行き違いで入れ替わる」ところにあります。
あの時いぶきがまめすけくんを殺さなければ、まめすけくんが殺されてなければ、ジェンビューがすみれちゃんを復活させていなければ、復活させていたのがもう少し早かったならば。そして何よりもいぶきが「復讐」などに燃えず、いじめっ子二人を殺す企てを立てていなければ…。
すべてがうまい具合にかみ合って悲劇の結末へと向かっていくのです。このかみ合い具合は本当に上手でした。
さらに先ほど詳しく言及しましたが、サブの「入れ替わり」としてまさみと雪子の立場の逆転が組まれているのも素晴らしいです。このまさみと雪子さんの入れ替わりがあることによって、まめすけくんとすみれちゃんの悲劇の再会がより印象的なものへと変化していったことは疑いようがないでしょう。何気に雪子さんも天界からの生き返りと、すみれちゃんと全く同じ立場なのがそのことをより強くしています。
私も小説などを大学のサークルで書いていたので物語を構造的な視点から考察するのが好きなのですが、物語の構成が美しいまでに整っており、さらに「ゲーム」という俯瞰的な視点も余すことなく活用した、本当に緻密な物語としてこの哀愛エンドを楽しむことが出来ました。
バッドエンドの中では最高でしょう。間違いないです。
スポンサードリンク
惨劇エンド
美しい哀愛エンドとは打って変わって血で血を洗う「惨劇エンド」といきましょう。これが今現在紹介出来るバッドエンドの中では最後のエンドルートです。
エンドの発生条件は正規ルートで来る最後のまさみ戦で敗北することが条件になります。
まさみ戦の直前に潔い言葉を交わす6人には悪いですが、敗北しましょう。
基本的には全キャラに「基本攻撃」でまさみを攻撃させることでほぼダメージを与えずにまさみを無双させることが出来、味方の体力を削ることが出来ます。
まさみ自身はかなり強い敵キャラなので、倒されるにもそこまで時間はかかりません。
そして敗北すると…。
画面が切り替わりジェンビューが経営するお店の場面になりました。モニターを見ているのはジェンビューの奥さんローズと、彼の姪おれん。そしておれんの友達のかおるです。
つまり、パソコンに何かファイルが送られてきたら「失敗した」ということになります。
そして送られてきたのは「I’m sorry.exe」。Memory.exeの次の作品でしょうか?
実際はゲームではなくプログラムの実行ファイル。ジェンビュー達の今の状況をリアルタイムで映し出すためのソフトウェアの起動ファイルのようです。
ヴェンに敗北したことをローズたちに報告したのです。
そしてヴェンの周りにはジェンビューはじめ屍の山。残るは影楓と雪子さんの二人になってしまっていました。
スポンサードリンク
しかし、この状況になっても諦めない二人。地球の運命を懸けて命がけの戦いが始まります。
まさみとの再戦闘が始まりました。先ほどの戦闘でだいぶへばったのかまさみも弱体化しています。
特殊技能をふんだんに使い、またアイテムも残っていれば惜しげもなく使いましょう。
そして倒したのは良いのですが、なんと今度はヴェンが影楓に直接攻撃。一撃で倒されてしまいます。
影楓と雪子さんの最後の抵抗にあっけにとられるヴェン。しかし、勝利は勝利です。人類滅亡までもう一歩。
しかし、そんなことはさせないと影楓が最後のあがきに出ます。
して影楓、突如シャツを胸がはだけるまでまくり上げ、パンツを膝までずり下ろし陰部を露わにしました。
そうです。ここでエロシーンが突如差し込まれます。さすがにブログにその絵をアップすることは出来ず…。
しかし、シルエットこそ人間の女性ではあるものの、腹部には縦長の不気味な瞳。あのNightmare.exeでまめすけくんに語ったような催眠性のある瞳です。
陰部に至っては割れ目が腰の位置まで到達しており、大陰唇の内側には歯が並び、さらには割れ目の中から長い怪物のような舌が伸びているというまさに怪物の口そのものという不気味な形状。
影楓は宇宙人でしたが、その姿はあまりにも奇怪。異形と言うほかありません(蛇足ですが影楓の裸のイラストはpixivで描きました。R-18指定ですが、影楓の裸を見てみたい方はこちらからどうぞ。もしくはスタアイさんの動画か過去ツイを見てください。)。
影楓は半裸になって宇宙人本来の姿に戻ることで真の力を開放しました。
そしてついにヴェンを仕留めた影楓。ギリギリの状態で力を開放してしまったためについに力尽きてしまいます。故郷でもない地球のために…。ありがとう、君こそウルトラマンだ。
どうでもいいけど、最初から影楓が裸踊りしてれば苦労せず勝てたんじゃないのかな、なんて思ってしまった僕はきっとダメな奴です。はい。
そして雪子はヴェンにとどめを刺し、まさみの意識を取り戻すことに成功しました。
多くの人が倒れましたが、これで世界は救われたでしょう。
しかし、まさみの様子が変です。周りがバタバタ倒れている割にはなぜか冷静な様子のまさみ。
勘のいい方なら気付きますがまさみはこの時すでに
いやーこのエンドは「世界が救われました。ちゃんちゃん」で終わるのかと思ったらまさかの乗り移りですよ。しかもここにきて影楓の宇宙人設定が再登場しましたね。予想よりずっとエグい姿でした。
確かTwitterでもスタアイさんが影楓の半裸姿を載せていたのですが、なかなかセンセーショナルだったとリプライでは話題になってました。影楓の変わりようはかなり衝撃的です。
またまさみが乗り移られていたことに気付いたときはゾっとしました。勘のいいひとなら「まさみは絶対この状況ではこんなそっけない言動を取らないはず。もしや…?」と考えるでしょうし、そうでなくてもあまりの救いのなさに絶望感が湧きたつことでしょう。折角影楓が自分の全てを晒し出してくれたのに。
Memoryの中では短めのエンディングでしたが、希望を持たせておいて一気に落とすという非情にもほどがある。そんなエンディングでした。
というわけで今回はMemory.exeのバッドエンド集第2回でした。次回はMemory.exeのおまけコーナーについて紹介していきます。このおまけ紹介でスタアイさんのexe.gameの紹介は一旦おしまいです。おまけ紹介の次の回にChildren~Memoryに至るまでのシリーズ全体を通した感想や各ゲームごとの感想を述べさせていただく予定です。
ただし、Memory.exeはまだver.1であり、これ以降もアップデートが行われる予定です。サブストーリーも各キャラことにあり、またバッドエンドも新しく加わる可能性もあるため、次回アップデートまでには数か月、下手すれば数年の期間が開くかもしれませんが、それでもスタアイさんがゲーム制作を終えアップデートをされたときには、このシリーズもまた改めて再開し、その内容についてご紹介させてい頂こうと思います。
今回もお読みいただきありがとうございました。それでは次回火曜日にお会いしましょう。
Memory.exeダウンロードページ
https://freegame-mugen.jp/adventure/game_7751.html(通常版)
https://elog.tokyo/adventure/game_531.html(R-18版)